【後編】“また行きたい”と思われるサロンの作り方
「また来たい」と思ってもらえるサロンには、共通する“おもてなし”があります。
この記事では、リピート率を高める接客設計のポイントを、美容歴20年・世界7カ国でのサロン運営経験をもとに具体的に紹介します。
前編で紹介したNG接客を改善し、“通いたくなるサロン”に変えるための実践メソッドを学びましょう。
◇本記事の内容◇
1. お客様が「また来たい」と感じる瞬間とは?
お客様がリピートを決めるのは、施術の出来よりも「安心感」や「共感」を得た瞬間です。
信頼が生まれるのは、“技術+心の通う時間”が感じられたとき。
たとえば、
- 自分の悩みを丁寧に聞いてくれた
- 仕上がりだけでなく、似合う理由を説明してくれた
- 施術中の会話や気遣いに安心した
このような「小さな気づかい」が、“また来たい”の決め手になります。
ある調査でも、サロンをリピートしたい理由の上位には「接客」「スタッフの人柄」「丁寧な対応」が挙げられています。
つまり、サロンにおけるリピート率は「技術力」×「人間力」で決まるのです。
2. 好印象サロンがやっている3つの習慣
成功サロンを見ていると、共通しているのは“継続的な好印象づくり”です。
どんな小さなサロンでもすぐに実践できる、リピート率を高める3つの習慣を紹介します。
① 2回目も丁寧に
初回来店よりも、2回目以降の対応が信頼を左右します。
前回のデザインや会話の内容を覚えていてくれると、お客様は「大切にされている」と感じます。
来店履歴を記録し、次回に自然に話題を出すことで、安心感と特別感を演出できます。
「覚えていてくれた」が“また行きたい”の最初のきっかけになります。
② 清潔感と気配り
“清潔=信頼”。
お客様がサロンで最初に感じ取るのは「清潔さ」と「整った印象」です。
床の髪の毛、ほこりやワゴンの汚れ、ツールの並び方、鏡の指紋──小さな部分の乱れが不快感につながります。
どんなに技術が優れていても、「清潔じゃない」と思われた瞬間に信頼は失われます。
また、忘れてはいけないのが気配り。
寒くないか、眩しくないか、姿勢は楽か──その一言でお客様の安心感は大きく変わります。
こうした“思いやりの声かけ”を「接客の一部」として徹底しているサロンが、結果としてリピート率の高さにつながっています。
③ 提案を“理由付き”で伝える
お客様が納得して次回予約をしたくなるのは、「提案に理由があるとき」。
「この長さの方が目の形がより綺麗に見えます」
「この太さだと持ちが良くなります」など、根拠のある提案は信頼につながります。
単なる希望確認ではなく、“プロとしての視点”を添えることでお客様の安心感が高まり、
「またあなたにお願いしたい」と感じてもらえるようになります。
3. リピート率を上げる接客設計と仕組みづくり
リピート率を安定して高めるには、「感覚」ではなく“仕組み”として接客を設計することが重要です。
サロン全体で共有できる再現性のある接客フローを作りましょう。
✅おすすめの接客フロー
- ウェルカム対応:入店されたらすぐに笑顔と一言で歓迎
- 丁寧なヒアリング:悩み・希望・ライフスタイルを確認
- 似合わせ提案:根拠ある提案で安心感を
- 施術中の気配り:温度・照明・会話トーンに配慮
- 仕上げ確認と次回提案:再現性のある説明で信頼アップ
さらに、スタッフ全員で「共通チェックリスト」を共有しておくことで、誰が対応しても一定の品質を保てます。リピート設計は“感覚ではなく設計”。
仕組み化ができれば、誰でも「また行きたい」と思われるサロンを再現できます。
まとめ
“また来たい”と感じるサロンには、安心・信頼・一貫性の3つが揃っています。
接客は特別な才能ではなく、仕組みと意識で磨ける技術。
お客様一人ひとりの心を動かす接客を積み重ねることで、価格競争に巻き込まれない“ファンづくりサロン”に成長できます。
あなたのサロンも今日から、「また行きたい」と思われる仕組みに変えていきましょう。
前編はこちら:「二度と行かない」と思われるサロンの特徴
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